Be-dan
2020.3.23
今月のBe-danでは、「ミュージアムグッズ愛好家」の大澤夏美さんにインタビュー!
第3回では、大澤さんならではの視点で、展覧会の楽しみ方などを教えてもらいました!最終回では、大澤さんの今後の目標や、今後発売予定の「ミュージアムグッズの本」についてお聞きしました。
―ミニコミ誌「ミュージアムグッズパスポート」は、どのような経緯で作ろうと思ったのですか?
札幌市内で、個人で作った小冊子などを販売する「NEVER MIND THE BOOKS」というイベントが開催された時に、参加してみたいと友人に話したところ、「せっかくミュージアムグッズのことをやっているんだから、ミュージアムグッズの本を作ってみたら?」と言われました。
簡単な気持ちで作ろうと思ったわけですが、制作当初は、掲載するグッズについて許可の取り方など分からず、とりあえず美術館公式サイトなどを調べてそれらしいところに電話したり、FAXを送ったりして連絡をしました(笑)。連絡したときも、「一個人が勝手に本にしていいのかしら」とドキドキしていましたが、やってみたら「いいよ、載せて!載せて!」と美術館さんも快く引き受けてくださいました!
―どのようなイベントで「ミュージアムグッズパスポート」を販売されているのですか?
今回、上京の目的となった「マニアフェスタ」(第1回参照)や、あとは「おもしろ同人誌バザール」などでも販売しました!一番反響があったのは「博物ふぇすてぃばる!」でした。名前の通り、自然科学や歴史、工学など、さまざまな博物学のジャンルの創作や展示、発表をするイベントです。
テーマもピッタリかつ、参加されてる方も普段からミュージアムショップにグッズを制作作家さんもいましたので、「ミュージアムグッズの専門誌」と売り出したら、お客さんがわらわらーっと来て、2日間の会期で約200冊が売れました!
―ミュージアムグッズ愛好家としてご活躍されていますが、今後、「研究家」としては、どのような活動をやっていきたいですか?
2020年の秋~冬を目標に、日本全国のミュージアムグッズを紹介する書籍を出版することになりました!この本は、ミュージアムグッズを通じて博物館活動そのものや、その先の文化活動に興味を持ってもらうことをコンセプトとしています。
―すごい!ミュージアムグッズの書籍ってあまりないので、画期的ですね!
こういう本は今までなかったので、実現したら初めてに近いかもしれません。東北、関東、関西を中心に取材をして、約60館のミュージアムショップから、私がオススメする各館一推しのオリジナルグッズを紹介する予定です!ショップの最前線で頑張っていらっしゃる方も積極的に紹介できればと考えています。
―書籍発表後、大澤ファンの方の反応が楽しみですね!
そうですね。普段はNoteやブログ、Twitterなどのオンライン活動が多いので、書籍を発売したら、ワークショップやトークイベント、またミュージアムグッズやミュージアムショップをみんなで深く考えるような、オフラインのイベントなどができればと思っています!
―ミュージアムグッズの専門誌の発表、本当に楽しみです!最後に、OBIKAKE読者にメッセージをお願いします。
昔のミュージアムショップは、昭和の「売店」みたいな扱いで、サービスも最低限のレベルで、博物館にとっても、一応あってもいいよね、という程度の施設でした。しかし、ここ数年で、ミュージアムショップを盛り上げる人や、会社のおかげで良いショップが増えてきました!私も、博物館学で培った知識で、今後もミュージアムグッズやショップを楽しむ情報を、もっとわかりやすく提供できたらいいなと考えています。
第4回にわたってご紹介した、ミュージアムグッズ愛好家の大澤さんのお話は、楽しんでいただけましたか?これを機会に、ミュージアムグッズにも興味を持ってもらえたらと思います!
次回のBe-danもお楽しみに!
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Writer | 齋藤 久嗣
脱サラして満3年が経過。現在は主夫業とアート系のブロガー&ライターとして活動中。
首都圏を中心にほぼ毎日どこかの展覧会に出没中。日本美術が特に好みです!(Twitter:@karub_imalive)
Editor | 静居 絵里菜
OBIKAKE編集部所属。