Be-dan

東京藝術大学にある「藝大アートプラザ」ってどんなところなの? (1/4)

2020.5.4

今月のBe-danは、藝大アートプラザのチーフアートディレクター兼店長、伊藤久美子さんが登場!

第1回では、藝大アートプラザの楽しみ方をたっぷりと教えていただきました。

 

 

―まず、藝大アートプラザについて教えてください。

 

藝大アートプラザは、構内にあった「アートプラザ(2005年設立、2015年に一旦閉店)」を、2018年10月に小学館との共同事業でリニューアルオープンしたお店です。基本は東京藝術大学(以下、藝大)にゆかりのあるアーティストの作品を展示販売しています。あわせて、関連書籍やオリジナルグッズなども扱っている「オール藝大メイド」がコンセプトのお店です。

 

 

―藝大ゆかりのアーティスト以外に、学生が作ったものも取り扱っているのですか?

 

企画展、常設展示を含めて、常に約1,000点以上のストックを用意しています。主力は藝大を卒業した若手の現役アーティストや教職員の作品です。毎年恒例の「藝大アートプラザ大賞展」など、全て学生の作品によるコンペなども行っています。

 

―こちらでは、企画展もよく実施されていますね!

 

「Glass Wonderland」(会期:2020年2月21日~3月15日)展示風景

 

そうですね。年に8~9本の企画展があって、それとは別に常設展示のコーナーも設けています。だから、結構忙しい(笑)。企画展には、私たちが考える藝大アートプラザのオリジナル企画と、藝大の各研究室との共同企画の2種類があります。たとえば、写真の「Glass Wonderland」(※終了しました)は、ガラス造形研究室がプロデュースした展覧会です。

 

―お客さんも多くいらっしゃっていますね!

 

本当にありがたい限りです。アート作品は「高価なもの」と、身構えてしまうかもしれませんが、実は、2,000~3,000円くらいで買えるお手頃な作品もあります。「アートを買う」という経験が気軽にできるお店です。

 

―キュレーションは、どのようにされていますか?

 

藝大アートプラザでキュレーションする上で1番難しいことは、「作品を売る」ことも考えないといけないところです。そのため、通常の美術館のキュレーションとは違い、お客様に買っていただくことも、目標というか着地点になっています。良い作品でも、購入いただくまで時間がかかるものと、すぐ売れるものがあるので、そこも視野に入れながらキュレーションしていきます。販売しやすいものだけを集めようとしていくと展覧会として成立しないので。

 

さまざまなアーティストの作品が常に並び、それらを買える状態にしているのは、百貨店の美術品の売り場に近いイメージですね。

 

いろいろな藝大ゆかりのアーティストの作品が揃う、藝大アートプラザ!気に入った作品があったら、買えるのも魅力的です。第2回では、伊藤店長のお仕事内容について詳しくお聞きします。お楽しみに!

第2回につづく)

 

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月8日から当面の期間(5月6日もしくは緊急事態宣言が解除されるまで)休業中です。詳しい情報は、藝大アートプラザ公式サイト、SNSをご確認ください。

 

藝大アートプラザオリジナルグッズも! 本当にいろいろ揃っています!

 

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Writer | 齋藤 久嗣

脱サラして満3年が経過。現在は主夫業とアート系のブロガー&ライターとして活動中。

首都圏を中心にほぼ毎日どこかの展覧会に出没中。日本美術が特に好みです!(Twitter:@karub_imalive

 

 

Editor | 静居  絵里菜

OBIKAKE編集部所属。

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