Be-dan
2020.7.6
今月のBe-danは、「3331 Arts Chiyoda」(以降、「3331」と表記)で、ジェネラルマネージャーを務められている宍戸遊美(ししど ゆうみ)さんをインタビュー!
第1回では、元・中学校の校舎を活用したユニークな文化施設「3331」の取り組みについて詳しくお聞きしました。
―宍戸さんが働いている「3331」について、教えていただけますか?
3331は、旧練成中学校(れんせいちゅうがっこう)の校舎を活用して、2010年にオープンした民設民営のアートセンターです。
このような施設は普通、都や区の補助金や指定管理制度によって運営される場合が多いと思いますが、3331の場合は、コマンドAという民間の合同会社が経営しているのが特徴です。
最初は10人でスタートした3331も、今は順調に発展して社員も20名くらいに増えました!
―3331では、主にどんな事業に取り組んでいるのですか?
展覧会やイベント、アートプロジェクトの企画事業のほか、館内に入居しているテナントの賃貸管理業務なども行っています。
その他にも、地元の大きなお祭りである神田祭や山王祭では記録係としても関わりますし、町内清掃や花壇の植栽など地元密着の活動もあります。また3331は、災害時の避難場所に指定されているので、避難所開設訓練や避難所運営委員会にも参加しています。
屋上など館内のさまざまなスペースを活用して、屋上菜園やシェアオフィスといったスペースの運用事業も行っています。
―主催事業以外にも、ユニークなイベントが行われていますよね?
さまざまな展示やイベントの会場としてもご利用いただいています。特に、特定分野のマニアが集まる『マニアフェスタ』や、メロンパン愛好者の『メロンパンフェス』など、ちょっと変わった切り口で、手作り感のあるフェスがとても人気なんです。おかげさまで、昨年(2019年)の年間来場者数は90万人に達しました!
―3331はもともと、閉校した中学校を活用してできたアートセンターですよね。今インタビューしているところも、学校の面影がありますね。
そうですね。私たちが今いる「コミュニティスペース」のガラスの壁は、元はコンクリートの壁でした。
3331 Arts Chiyoda コミュニティスペース
改修工事の際、エントランスを明るくしようと思い、全面ガラス張りにしました。明るくきれいにしてみたら、今度はなぜか地元の方が、なかなか入ってきてくれなかったんですね。地元の方に聞いたら、「(きれいすぎて)自動ドアを入るだけで、お金を取られるのではないかと思っていた」と言われたこともありました。
入館やフリースペースのご利用は無料ですので、ご自由にお入りください!
―学校の雰囲気が残っていてステキな空間ですね。宍戸さんは3331を今後どのような文化施設にしていきたいですか?
ありがたいことに、立ち上げ当初よりも認知度が上がり、多くのお客様にご利用いただいています。3331の主催事業、さまざまな企業・団体による企画など、3331全体として多彩な表現や活動をこれからも発信していきたいと考えています!
また、立ち上げ当初も想定していた「学びの場」として、教育プログラムの拡充に力をいれていきたいと思っています。
アートを軸にし、地元に根ざしたさまざまな事業を手掛ける「3331 Arts Chiyoda」のジェネラルマネージャー宍戸 遊美さん。
続く第2回では、宍戸さんの普段の活動ついて、詳しくお聞きしていきます。次回のBe-danもお楽しみに!
(第2回につづく)
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Writer | 齋藤 久嗣
脱サラして満3年が経過。現在は主夫業とアート系のブロガー&ライターとして活動中。
首都圏を中心にほぼ毎日どこかの展覧会に出没中。日本美術が特に好みです!(Twitter:@karub_imalive)
Editor | 静居 絵里菜
OBIKAKE編集部所属。
廃校を活用したユニークな文化施設!展覧会も開催されているので、今度ゆっくり見に行きたいです♪